(最新の追記・2024年10月14日 / 1作品追加、一部箇所の追記・修正)
Switchといえば、現在「テキストADVゲーム(いわゆるノベルゲーム)」ともっとも相性がいいハードであると言っていいのではないでしょうか。実際にSwitchには続々とADV(アドベンチャー)作品が登場しており、まさにADVゲームの主戦場となっています。
この記事では、毎月数本のADVをプレイし続けているノベルゲームマニアとして、SwitchのおすすめADVを余すことなくまとめていきます!
私がプレイ(クリア)した作品に限って取り上げますので、本当に心からおすすめできるものが揃っています。主観が混じる記事ではありますが、少しでも参考にしていただければ幸いです。
(この記事はクリア作品が増えるたびに定期的に更新していこうと思います。おすすめノベルゲームリスト決定版のようなものを目指します!現時点でも50作品程度扱っています!)
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なお、以下はおすすめ順というわけではありません。
おすすめ度はS+/S/A+/A/Bの5段階で表示しますが、この記事のタイトルすべてがおすすめですので、その中でも私の好み(あくまでも個人的な評価)を反映したものとお考え下さい。
デイグラシアの羅針盤
キーワード:SF/サスペンス/脱出劇/ミステリーおすすめ度:S
(Switch版はダウンロード専売です)
海底に沈んだ深海遊覧船を舞台としたサスペンスADV。何が起こるかわからないドキドキ感と、科学的なネタをふんだんに盛り込むことによって高められたリアリティ、ゲームならではのギミックトリックなどが魅力の一本。超がつく有名ノベルゲーム「EVER17」へのリスペクトが感じられる作品で、ボリュームもたっぷり。約1000円という安価なダウンロード専売作品とは思えない完成度なので、コスパも抜群です。同人作品ゆえのチープさこそありますが、それを補って余りある内容だと思います。
グノーシア
キーワード:人狼/SF/ループもの/サイコパス/ミステリー/恋愛おすすめ度:S+
SF世界を舞台として、宇宙船に現れた裏切り者「グノーシア」を発見するゲーム。
実際に自分の手でCPUキャラクターたちと人狼を繰り返すことにより、少しずつ物語が明かされていく斬新なシステムのADVとなっています。人狼はルールが難しい印象がある方もいらっしゃると思いますが、この作品では徐々に複雑になっていくので初めての人でも楽しめる安心設計。ホラーチックな演出や、先が気になる展開など、サスペンスとしても非常によくできた名作です。
メモリーズオフ-Innocent Fille-
キーワード:恋愛/冬/学園もの/シリアス/トラウマおすすめ度:S
高校生の恋と青春の日常を描く「ライトサイド」と、過去に起きた事件と関連した非日常を描く「ヘビィサイド」の二面性をもった恋愛ADV。
メモリーズオフシリーズといえばかなりの作品がリリースされていますが、基本的な物語は独立していますので、「イノサンフィーユ」からでも問題なくプレイできます。シリーズの掲げる「痛みを伴う重厚な人間ドラマ」が冬の学園を舞台に繰り広げられます。なお、スピンオフ続編「for Dearest」や過去作まとめパッケージ「メモリーズオフヒストリア」も発売されています。
殺人探偵ジャック・ザ・リッパー
キーワード:サスペンス/ファンタジー/ミステリー/ロンドン/切り裂きジャックおすすめ度:S
霧に包まれた不穏な空気感の漂うロンドンを舞台に、探偵である主人公が殺人鬼・ジャックザリッパーの人格を自身の中に知覚するところから物語が始まります。
探偵ルートと殺人鬼ルートという全く異なるストーリーが用意されており、これが物語の二面性を見事に引き立てています。サスペンスとしての面白さはもちろんのこと、作品独特の雰囲気がとてもいい感じ。あえて言うなら、声優さんの演技が多少気になる部分がありますが、それもある意味この作品の味なのかもしれません。
恋する乙女と守護の楯(2作品)
キーワード:学園もの/女装/護衛/ファンタジー/恋愛おすすめ度:B(Re:boot The "SHIELD-9"(1作目))・A+(薔薇の聖母(2作目))
(2作目の薔薇の聖母のSwitch版はダウンロード専売のため、PS4版のリンクです。ご注意ください)
ボディーガードである主人公が、護衛対象の通うお嬢様学校に女装して潜入するシリーズ。個人的に女装ものにあまり興味はなかったのですが、比較的明るい作品である上、熱い展開なども用意されていることから、思いのほか楽しめました。
1作目については、各ルートのストーリーが似通っているという問題点がありましたが、2作目は概ね改善されていた印象。なおこのシリーズは主人公と上司の掛け合いがとても面白くて癒されますw
レイジングループ
キーワード:人狼系/サスペンス/推理/ミステリー/民間伝承/神話/恋愛おすすめ度:S+
人狼を信仰する異質で不気味な休水(やすみず)という集落に迷い込んだ主人公が「死に戻り」というループを繰り返して、村に潜む狼の正体・怪異の謎・伝承の秘密・ループの真相を解き明かしていく、というストーリー。
あまりの面白さに徹夜間違いなし、極上のドキドキサスペンスを味わいたいならもってこいの作品です。詳細なレビュー記事もありますので合わせてどうぞ。
デスマッチラブコメ
キーワード:ラブコメ/サスペンス/神話/学園もの/伝奇/恋愛おすすめ度:B
告白されると爆死する。そんな突飛な設定の作品ながら、単なるイロモノではなく、非常に骨太な背景が用意されているのが特徴。高校に伝わる呪いの儀式、主人公の過去、爆死の意味など、謎多きストーリーとなっています。なお、この作品はレイジングループのライターさんが手掛けており、そうした片鱗も細かな部分で感じ取れるかも。
蒼の彼方のフォーリズム
キーワード:スポ根/青春/ファンタジー/恋愛おすすめ度:S+
いわゆる”スポ根もの”の本作。空を飛べるというファンタジー設定の中で、架空の競技フライングサーカスの大会での優勝を目指すという物語です。主人公はヒロインたちの指導を担当するコーチ。甘酸っぱい恋愛要素と爽やかで熱いスポーツの駆け引きを味わえる作品です。
全体的にとても明るく気楽に楽しめますし、主人公の抱える”トラウマ”にもスポットがあたり、いろいろと考えさせられる場面も。あとヒロインがとにかく個性的で可愛いです。
Steins;Gateシリーズ
キーワード:SF/サスペンス/秋葉原/陰謀/都市伝説/恋愛/ループ/科学おすすめ度:S+
秋葉原にある未来ガジェット研究所の個性的なメンバー(通称ラボメン)たちが、ひょんなことから偶然出来てしまったタイムリープマシンをきっかけに、思いもよらない事態に巻き込まれていくストーリー。キャラクターたちにかなり癖がありますが、神がかった伏線回収は記憶を消してもう一度プレイしたいと思う人が続出するほど。上記の2作品で「シュタインズ・ゲート」の世界を余すことなく堪能できます。
Robotics;Notesシリーズ
キーワード:SF/青春/サスペンス/陰謀/都市伝説/ロボット/種子島/恋愛/科学おすすめ度:A
種子島の高校のロボット研究部・通称ロボ部の個性的なメンバーたちが、紆余曲折はありながらも、巨大な二足歩行ロボットを作る姿を描いた物語が展開される本作は、シュタゲやカオスヘッドに連なる科学アドベンチャーシリーズの第三弾にあたります。
もちろん本作もただの青春ものということはなく、300人委員会やSERN、渋谷地震といったシリーズでお馴染みの”陰謀”に格闘ゲーマーである主人公は巻き込まれていきます。本編および続編がセットになったのが上記のパッケージ、続編ではシュタインズゲートのダルが登場します。
千里の棋譜 ~現代将棋ミステリー~
キーワード:将棋/ミステリー/サスペンス/青春おすすめ度:A+
将棋を題材としたケムコ製のミステリーADV。主人公が奨励会からプロを目指していく青春ものとしての要素もありつつ、将棋界を揺るがす「千里眼」「神隠し」なる様々な謎を解き明かしていくことになります。第一部と第二部でストーリーは大きく分かれており、個人的には第二部のドキドキ感が好みでした。将棋の小ネタや豆知識なども豊富ながら、将棋の知識が特になくても楽しめるかと思います。
グリザイアの果実・迷宮・楽園
キーワード:学園もの/トラウマ/ファンタジー/主人公最強/恋愛おすすめ度:S
学園もの恋愛ADVの人気シリーズです。とはいえただ単純に甘い恋愛だけを楽しむ作品というわけではありません。キャラクターたちは主人公も含め全員が過去にトラウマ的な体験をしたことで心に傷を負っています。
学園生活における触れ合いの中でそんな傷を少しずつ癒し、克服していくことになりますが、それぞれの過去が本当に悲劇的でプレイ中は心にズシリときます。しかしだからこそそれを主人公が救済していく姿に感動することができます。3部作がセットになったパッケージが発売されているほか、世界観を引き継ぎ主人公を交代した新作「グリザイア ファントムトリガー」シリーズも発売されています。
ひぐらしのなく頃に奉
キーワード:ホラー/サスペンス/民間伝承/ファンタジーおすすめ度:A
おやしろ様信仰が根付いている雛見沢村を舞台にした連続怪死事件に、主人公たちが巻き込まれていく推理ADVです。本作はまず特筆すべきがそのボリューム。本作に収録されているすべてのストーリーをやろうとすれば100時間は下らないでしょう。
前半の和気あいあいとした雰囲気ががらりと変わっていく過程はまさしくホラーで、このカタルシスは味わって損はないものとなっています。
うみねこのなく頃に咲
キーワード:ミステリー/クローズドサークル/遺産相続/魔女/ファンタジー/推理おすすめ度:S+
名家である右代宮家の面々が六軒島という無人島にて相続会議を行う中、台風でクローズドサークルとなったその島で連続殺人事件が巻き起こる、というストーリー。ミステリーとしての舞台設定はありがちですが、そこに「魔女」や「魔法」という独自のエッセンスが加えられ、想像もつかないような大掛かりで壮大な物語が用意されています。ボリュームは80時間を優に超えるほどの凄まじさで、謎だらけ伏線だらけの展開に脱帽。終盤に少々難があるものの、考察も捗るタイプの作品です。
大図書館の羊飼い
キーワード:学園もの/ファンタジー/恋愛/ラブコメおすすめ度:S+
学園生活をより楽しくするために様々な依頼を受けることになった図書部の面々の青春を描いた恋愛ADV。とにかく丁寧な筆致で描かれる魅力的なキャラクターたちにより、物語に厚みを感じられるのがお見事。
ひたむきに努力し、お互いを支えあう図書部の関係性に感情移入してしまうこと間違いなしの傑作です。大きな事件が起こったりするわけではないのですが、強く心に残る一本ですね。
恋愛、借りちゃいました
キーワード:恋愛/学園もの/お金/三角関係/ラブコメおすすめ度:S+
レンタル人材派遣のバイトをする主人公のもとに舞い込んだ「彼氏のふりをしてほしい」「愛人のふりをしてほしい」「友達になってほしい」「お兄ちゃんになってほしい」などの依頼を受け、その結果としてそれぞれといい関係に…というストーリー。この手の作品としては珍しく、三角関係がテーマとなっていますが、重さや暗さはほとんどなく、気楽に楽しめます。キャラクターの掘り下げや掛け合いなども非常に魅力的でした。
AI:ソムニウムファイル
キーワード:SF/ミステリー/夢/サスペンス/ホラー/ギャグおすすめ度:A
左目をくり貫かれた遺体が発見されたことから始まる連続殺人事件を、刑事である主人公が追うサスペンスストーリー。主人公の義眼にはAIが埋め込まれており、これが捜査の相棒になります。ADVパートのほかに、重要参考人の夢の中から手がかりを探す「ソムニウムパート」が用意されており、これがかなり斬新。ライターの打越鋼太郎さんらしい見事な伏線回収は魅力的ですが、独特なギャグセンスは好みが分かれるかも。全体的にスリリングかつ謎が謎を呼ぶ展開、非常に楽しめました。
JUDGEMENT7 俺たちの世界わ終っている。
キーワード:SF/AR/ゲーム会社/陰謀/恋愛おすすめ度:S
(Switchパッケージ版が見つからなかったため、PS4版のリンクとなっています。ご注意ください)
浅草の弱小ゲーム会社「ジャッジメントセブン」の個性的すぎるメンバーたちの(変態ではありつつも)爽やかな青春を描いた作品。
ゲーム内の設定が現実を侵食する世界観、謎多きシナリオ、軽妙な掛け合い、科学ADVシリーズを彷彿とさせる”陰謀のうごめく雰囲気”。なかなかに練られたシナリオが意外なほど牽引力を持っています。
しかしそれでいて全体的にライトな作風となっていて、あらゆる場面でギャグが挿入されることもあって、最後まで比較的気楽に楽しめるのが特徴だと言えそうです。詳細なレビュー記事はこちら。
Switch版は追加ストーリーなども収録された完全版となっています。
ドキドキ文芸部プラス
キーワード:恋愛/学園もの/サイコホラー/文芸おすすめ度:A
巷で話題のサイコホラーADV。海外発の作品とは思えない完ぺきな翻訳とキャラクターデザインでよくある学園恋愛もの風のストーリーが展開され……ネタバレ防止のため、そこまでしか語れないのです。演出の上手さや作品としての斬新さはやはり魅力的。ただハードの都合で少々システム面の怖さがマイルドになっているようなので、そこは評価が分かれるかも?
時計仕掛けのレイライン -陽炎に彷徨う魔女-
学園もの+魔法ファンタジー+推理というまさに私のためにあるかのような世界観の作品で、非常におすすめできる内容となっています。
”昼”と”夜”という二つの世界の中、ミストと呼ばれる不思議な道具を巡って起きる様々な事件を、特務分室に所属する主人公たちが解決していく物語。伏線の回収や事件の裏側に隠された真相も見事で、序盤の展開がおとなしすぎることを差し引いても、文句なく傑作だと言えると思います。
ワールドエンドシンドローム
キーワード:ホラー/ミステリー/サスペンス/民間伝承/ファンタジーおすすめ度:B
黄泉人伝承が残る海町を舞台とした伝奇ミステリーADV。
不気味な世界観と美しい背景デザインが物語性を高めており、また終盤に明かされる真相はなかなか意外なものになっていました。
一方でシステム面が若干足を引っ張っている印象があり、例えば任意のタイミングでセーブできなかったり、ルート条件が分かりづらかったりといったところはもったいなかったかも。1つの物語としてみればまずまずの出来になっていると思います。
Dies irae -Amantes amentes-
キーワード:バトル/ファンタジー/厨二/伝奇/グロ/恋愛おすすめ度:S
(Switch版はダウンロード専売のため、リンクはPSP版です。ご注意ください)
ナチス・ドイツにより生み出された魔導兵器・聖遺物を操る者が死闘を繰り広げるバトルものの学園伝奇ADV。大人気のFateシリーズと空気感や文章は似ているといえるのではないでしょうか。
非常に硬派なテキスト、壮大な世界観と音楽、とにかく重苦しい展開が特徴で、正直読むのにかなりパワーを必要とする作品。しかしその分、厨二感満載の激しく熱い戦いが繰り広げられますので、ささる人にはかなりささる内容かと思います。
シークレットゲーム・リベリオンズ Secret Game 2nd Stage
キーワード:デスゲーム/サスペンス/頭脳戦/心理戦おすすめ度:S
(Switch版はダウンロード専売のため、リンクはPSP版です。ご注意ください)
1作目が「シークレットゲーム」、2作目が「リベリオンズ Secret Game 2nd Stage」であるデスゲームもののサスペンスADV。PDAという装置に各プレイヤーのクリア条件や特殊機能が設定されており、これを駆使して疑心暗鬼のデスゲームに身を投じることになります。頭脳戦としてもよくできており、特に個人的には2作目がおすすめです(ストーリーに直接的なつながりはないので、2作目からでもプレイできます)。
ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者/うしろに立つ少女
キーワード:クリック型/ミステリー/推理/サスペンス/リメイクおすすめ度:A
任天堂製という非常に貴重なミステリーADVのリメイク作品。リメイク開発は科学ADVシリーズで有名なMAGES.が担当しています。消えた後継者は田舎の小さな村で起こる遺産を巡る連続殺人を描いており、うしろに立つ少女は学園に伝わる怪談話の謎を描いていて、だいぶ雰囲気は異なっています。いわゆるノベルゲームとは違い、クリック型のADVとなっており、総当たりをせざるを得ないのはやや面倒に感じることも。とはいえ、現代風にしっかりリメイクされていますので、手軽に楽しめる良作だと思います。各作品のボリュームは3~5時間程度。
ダンガンロンパ トリロジーパック+ハッピーダンガンロンパS
キーワード:ミステリー/推理/サスペンス/ホラー/豪華声優おすすめ度:S+
謎のマスコット・モノクマに閉じ込められた主人公たちが、学園や島などの閉鎖空間でコロシアイを繰り広げるミステリーADV。事件が起こると、自身の手で捜査を行い、学級裁判で犯人を捜すことになります。いわゆる逆転裁判などと近いゲームシステムではありますが、空気感やデザインなどはかなり独特。上記の作品は本編全3作とスピンオフのテーブルゲームを収録した決定版となっています。
逆転裁判1・2・3
キーワード:ミステリー/推理/サスペンス/裁判おすすめ度:S
裁判をテーマにしたミステリーADVシリーズである逆転裁判のナンバリング初期3作品をひとまとめにしたお買い得パッケージ。3作合わせればかなりのボリュームですので、コストパフォーマンスは抜群です。システム面やストーリーの面白さはさることながら、テキストの独特なセンスや個性が豊かすぎる登場人物たちなど、シリーズならではのスパイスがふんだんに盛り込まれている作品です。
大逆転裁判1・2
キーワード:ミステリー/推理/サスペンス/裁判/ロンドン/明治おすすめ度:S+
逆転裁判シリーズの派生作品として登場した「大逆転裁判」ですが、こちらは2作品が完全につながった前後編2部作となっています。文明開花の時代、大日本帝国と大英帝国を舞台に巻き起こる事件の数々。それらがすべて一本につながっていく壮大な物語。神がかった伏線回収に驚くこと間違いなしです。個人的にはシリーズ通してもっとも気に入っている作品ですね。
バディミッション BOND
キーワード:サスペンス/バディ/潜入捜査/漫画風/アクション/ファンタジーおすすめ度:A
任天堂とルビーパーティーが手を組んで開発された完全新規ADV。暗躍する犯罪組織「DISCARD」を壊滅させるべく、性格も出自も過去もまったく異なる、訳あり4人組が奮闘する物語が展開されます。漫画風のドラマチックな演出に力が入っており、捜査パートと潜入パートがあるなど、ゲーム性も一定程度用意されています。メインメンバーが全員男なのでどこか乙女ゲーム感がありますが、しっかりとヒロインもいますのでご安心をw
金色ラブリッチェ(2作品)
キーワード:学園もの/恋愛/青春/王女/感動系おすすめ度:S
ひょんなことから全寮制学園に入学した主人公が、そこに通う北欧の小国のお姫様やクラスメートたちと交流を深めていく学園もの恋愛ADV。いきなり女子寮に放り込まれるなど、設定としては比較的ありがちな印象を受けますが、序盤は周りからかなり辛辣な反応をされるなど、一風変わった部分も。そして何より、この作品はただの恋愛ゲームではありません。主人公が過去を思い出すにつれて、衝撃的な事実が明らかになります。
Golden Timeの方は後日談+スピンオフ続編という内容なので、無印版が気に入ったらぜひ。
まいてつ -Pure station-
キーワード:鉄道/ファンタジー/町おこし/恋愛/政治おすすめ度:A+
新動力機関が登場したことにより、鉄道が次々と廃線となった大廃線時代が舞台という斬新な設定の作品。主人公は人型の鉄道車両制御モジュールであるヒロイン・ハチロクとともに、故郷の町おこしと蒸気機関車の復活を目指していくことになります。
専門用語が飛び交う独自の世界観のもと、政治的な戦いや過去の記憶との葛藤などもあり、非常に密度の濃い物語が展開。鉄道を介した少し泥臭い青春ストーリー、といった感じでしょうか。
Summer Pockets REFLECTION BLUE
キーワード:恋愛/夏休み/感動系/卓球/ファンタジーおすすめ度:S
祖母の遺品整理で訪れた鳥白島を舞台とした、主人公やその仲間たちの甘く切なくかけがえのないひと夏の冒険を描いた作品。クラナドやリトバスで知られるKeyブランドの作品だけあって、普通の恋愛ADVとは一線を画すような仕掛けが盛りだくさんで、作品そのものがまるで芸術作品のような美しさを放っています。キャラクターたち一人一人に用意された背景と、それらが結び付ける主人公との絆は感動的なストーリーを生み出しています。
REFLECTION BLUEは無印版のストーリーをそのまま収録しつつ、新ヒロイン・新イベントをはじめとした様々な要素が追加された完全版となっています。
アーキタイプ・アーカディア
キーワード:SF/バトル/VR/RPGおすすめ度:A+
「さささぐ」で知られるウォーターフェニックスが手掛ける、原罪病なる精神疾患が蔓延り崩壊した終末世界を舞台とした作品。治療のために使われるVRMMORPGのゲームの中で、主人公たちが過去の記憶や平和な世界を求めて戦うことになります。
いわゆるソードアートオンラインにも通ずるデスゲームものになり、RPGらしい仲間たちとの出会いや別れ、成長や関係性の進展など、様々な要素が物語を彩ります。少々チープさが目立つ作りではありますが、ケムコADVとしてのクオリティは十分に保っている印象。クリアまで25時間ほどとボリュームもありますが、飽きずに楽しめました。
ワールドエンドエコノミカ 完全版
おすすめ度:S+
(ダウンロード専売タイトルにつき、ライトノベル版のリンクです)
急速に経済発展を遂げた月面都市を舞台とした作品。主人公は投資家として株の売買をすることを特技としており、それを武器に大きな野望を抱いています。しかしそんな主人公が次第に月面そのものの存亡がかかる事態へと巻き込まれていくことに。
経済を題材とする非常に稀有な作品で、他に類を見ないストーリー展開。魅力的なキャラクターたちとの青春や恋愛の要素もありながら、楽しく投資についての知識を得ることもできます。一人一人が信念に従って時に協力し、時に対立しながらスケールの大きな事態へと臨んでいく、そんな素晴らしく感動的な物語が味わえます。なお序章にあたるエピソード1はやや静かなスタートですが、独特な世界観の紹介を兼ねていることから、致し方ないように感じます。
パルフェ リメイク
キーワード:カフェ経営/恋愛/青春/感動系おすすめ度:S
カフェ店長である主人公が、店員であるヒロインたちとの交流を深めていく恋愛ADV。
本作はただ甘い恋愛を楽しむ作品というわけではなく、ヒロインそれぞれが抱える悩みや過去、そして罪といったものを丁寧な心理描写とともに切り取っており、適度にシリアスな作品ともなっています。キャラクターたちの感情の変化を繊細に描いた名作となっています。ボリュームはやや少なめで、手軽にプレイするのに向いた作品かもしれません。
さくらの雲*スカアレットの恋
キーワード:タイムトラベル/大正/ミステリー/恋愛/感動系/ファンタジーおすすめ度:S
ひょんなことから100年前の世界にタイムスリップしてしまった主人公が、探偵事務所に関わるヒロインたちとの出会いを通じて、自身のタイムスリップの謎や周囲で起こる事件を解き明かしていく物語。
キャラクターたちそれぞれのもつ役割が練られており、ストーリーとキャラクターの結びつき方は芸術的。意外性のある展開はなかなかのリーダビリティがありますが、序盤はややスローペース。中盤以降から面白くなってくる印象でした。
マガツバライ
キーワード:バトル/恋愛/アクション/ファンタジー/和風おすすめ度:S
ディエスイレなどで知られるlightの完全新規作品。マガツなる敵を払う霊奏士を養成する学園を舞台としたバトルADVとなっています。
さすがはlight作品というべきか、本作の魅力は何といってもバトル描写の妙。スピーディーかつ多彩な戦術が数々登場し、熱く盛り上がること間違いなしといえるでしょう。文学的でやや冗長な地の文は好き嫌いが分かれるかもしれませんが、明るい日常パートを含めてlight作品の中ではかなり軽めで読みやすくなっていると思います。
ガラス姫と鏡の従者
キーワード:学園/恋愛/ファンタジー/お嬢様おすすめ度:B
王候科と従士科の2つがある学園を舞台とした恋愛ADV。主人公は様々なタイプのお姫様の世話を焼きながら、一人前の従者を目指すことになります。
重大な秘密を抱えていたり、内に秘めた思いを隠していたり、それぞれが事情を抱えながら主人公と接することになるため、物語は色彩に富んだ印象。ただ、リアリティに欠けているように感じられる部分が目立つため、人を選ぶ作品かもしれません。
月の彼方で逢いましょう
キーワード:SF/恋愛/ファンタジー/学園/大人/青春/感動系おすすめ度:S
高校2年生の夏と25歳サラリーマンの夏が、過去と未来をつなぐ不思議なスマートフォンで交差する、SF系のADV。様々な謎や伏線が展開されるサスペンス要素と、主人公を取り巻く個性的なキャラクターたちとの青春を描く群像劇的な要素がバランスよく取り混ぜられた作品で、非常に斬新かつ意欲的な内容となっています。
キャラクターデザインや背景グラフィックもこだわられており、一言で表現すれば「美しい作品」。各ヒロインの抱える事情が物語に重みを生み出していて、大人向けテイストの作品となっています。
9-nine-
キーワード:バトル/恋愛/SF/ファンタジー/ループ/学園おすすめ度:S+
超能力のような力を行使できるようになるアーティファクトという道具の流出をきっかけに、主人公たちが非日常の戦いに巻き込まれていくバトル系ADV。
シナリオの分岐などはほとんどなく、一本道の展開(章ごとにヒロインが変わる形式)。進めていくごとに謎が次々と明かされていき、真実に迫っていきます。ストーリーの素晴らしさはもちろんのこと、キャラクターたちの魅力が突き抜けていて、とてもおすすめの一本。かなり複雑で難解な物語でありつつ、熱く燃えるシンプルな部分もあり、また衝撃的な事実が明らかになったりと、リーダビリティは抜群です。
アノニマス・コード
キーワード:SF/サスペンス/都市伝説/中野/陰謀/ループ/科学おすすめ度:A
シュタインズ・ゲートやカオスチャイルドなどで有名な科学ADVシリーズの最新作。
2037年の中野を舞台としており、全世界防衛システムの暴走による大規模災害やシケイダ3301暗号、ファティマ第3の予言などの都市伝説と結びつく陰謀に主人公たちが巻き込まれていきます。
主人公はセーブ&ロードという不思議な力をもっており、これがゲームシステムのカギとなっていますが、これが正直なところテンポの悪さを感じさせる要素に。
またストーリーの規模が大きくなりすぎたことで、シリーズ特有の身近に迫る恐怖が薄れている印象。ボリューム面も15時間程度で日常描写がほとんどないなど、気になる部分は多かったといえます。設定は興味深く、ジェットコースターのような起伏の激しい展開はスリリングなため、シリーズの大ファンとしては非常に惜しさを感じる一本です。
白昼夢の青写真
キーワード:SF/恋愛/現代/近未来/中世/ファンタジー/純文学/感動系/シリアスおすすめ度:S+
ラプラシアンの手掛ける超大作ADV。
本作は非常に独創的なシステムが採用されており、3つの全く異なる舞台・世界観の物語がランダムに展開。それらが大きな1つの物語へと繋がっていく、という構造になっています。
現代を舞台に高校の非常勤講師と女生徒の禁断の恋を描くcase1、中世を舞台にシェイクスピアの半生を描くcase2、写真家を目指す少年のひと夏の青春を描くcase3。そのそれぞれが短編として見事な完成度を誇ります。しかしこれらはあくまでもcase0のためにあるにすぎず……。すべてが繋がったとき、私はこの作品の凄まじさに言葉を失いました。掛値なしに、ノベルゲーム最高峰の作品だと思います。このページをご覧になっているすべての方にプレイしていただきたい、それくらいの自信をもっておすすめする一本です。詳細は個別レビュー記事(Switch「白昼夢の青写真」レビュー!鳥肌必至の超最高峰ノベル!)にて語っています。
サマータイムレンダ Another Horizon
おすすめ度:S+
漫画原作でアニメ化もされたサマータイムレンダのゲーム版。本作はそれらに一切触れていない人でも一から楽しめるタイムリープサスペンスADVとなっています。
中盤までは謎が多く提示され、不気味なサスペンス調のストーリーが展開。しかし敵などが判明していくと、そこからは一気に頭脳バトルの様相を呈します。一粒で二度おいしい作品といったところでしょうか。
タイムリープの緊張感を再現するためか、次々に選択を迫られ、多数のバッドエンドを迎えながら、細い正解ルートを探り当てていくこととなります。田舎を舞台にしたオカルトチックな作品ということもあり、キャラクターたちの方言も癖になる一本です。マイナーですがおすすめの作品。
紅月ゆれる恋あかり
キーワード:学園/スポ根/アクション/恋愛/近未来/熱血/ファンタジーおすすめ度:S
「刃道」なる剣戟スポーツが人気となっている、近未来を舞台としたスポ根系ADV。シリーズ前作として「絆きらめく恋いろは」も家庭用(PS4)で発売されていますが、世界観こそ共通しているものの、単体で十分に楽しめるようになっています。
主人公は刃道を教える学園の教員として出向することになり、そこで出会った規格外のヒロインたちと、学園生の参加するトーナメントでの優勝を目指すことになります。
少々現実感に欠ける設定など気になった部分もありますが、バトルシーンはなかなか熱く、また各ヒロインの優勝への思いや成長が丁寧に描かれているところはよかったです。
パラノマサイト File.23 本所七不思議
キーワード:オカルト/怪談/ホラー/ミステリー/サスペンス/昭和/ファンタジー/呪い/バトル/クリック型おすすめ度:S+
(注:ダウンロード専売タイトルにつき、上記リンクは同じ本所七不思議を題材とする小説作品であり、本作との直接の関係は一切ありません。)
本所七不思議を題材とするオカルティックホラーミステリーADV。
七不思議にまつわる呪いの力を手にした呪主(かしりぬし)たちが、大切な人の蘇りをかけて殺し合うことに。昭和レトロな空気感が不気味さや何が起こるか分からない恐怖感を絶妙に引き立てており、その没入感は最上級レベル。数々の登場人物たちが思いもよらない複雑な人間関係を形成しており、それらが紐解かれていく過程が複数視点のザッピングシステムによって見事に描かれています。
また本作で見逃せないのが演出の上手さと魅力的な音楽、陰のあるアートデザイン、ギミック満載のゲームシステムで、これらが独特の世界観をさらに高めています。
完全新規作品として驚くべき完成度を誇る傑作でありつつ、10時間ほどのボリュームで2000円程度というコスパも抜群の作品です。ネタバレは厳禁、本所七不思議に隠された真実をぜひ味わってみてください!
空のつくりかた -under the same sky, over the rainbow-
キーワード:ファンタジー/魔法/日常/恋愛おすすめ度:B
※ダウンロード専売のため、リンクはありません。
探偵社を営む主人公と、魔法使い見習いが繰り広げるドタバタコメディ。
吸血鬼が存在していたり、都市が浮いていたりと、設定がモリモリでありつつも、ストーリーの展開そのものは非常にシンプル。要素がてんこもりの世界観と物語が絡み切っていないように感じられる部分が少々難点からもしれません。
とはいえ、頭をからっぽにして気楽に楽しめる一本だと思います。
雲上のフェアリーテイル
キーワード:ファンタジー/魔法/日常/恋愛おすすめ度:A+
※ダウンロード専売のため、リンクはありません。
「空のつくりかた」の続編にあたる作品。世界観などは完全に共通しており、キャラクターなども関連しているのですが、ストーリーは独立しているので、本作からでも問題なくプレイできます。
前作と同じような空気感の作品ではありつつ、設定やキャラクターなどはブラッシュアップされており、個人的にはこちらの方が高評価。
特にヒロインたちの魅力が大幅にパワーアップしているような印象を受けました。どちらか片方だけプレイするのであれば、こちらがおすすめです。
蒼の彼方のフォーリズム EXTRA1S / EXTRA2S
キーワード:スポ根/青春/ファンタジー/恋愛/短編おすすめ度:S
上で紹介した「蒼の彼方のフォーリズム」の続編にあたる作品。
EXTRA1Sは真白ルートの、EXTRA2Sはみさきルートの後日談となっています。いずれもプレイ時間は3~5時間ほどの短編にはなりますが、演出面などはかなり気合が入っており、密度の濃い内容だといえます。
1Sはヒロインとの甘い恋愛に全振りしているのに対し、2Sはフライングサーカスという競技をさらに掘り下げていくような内容で、熱い試合の様子がたっぷりと描かれています。その意味では、本編の正統続編のような位置づけなのかもしれません。ボリューム的には少々物足りなさもありますが、シリーズのファンであれば、手に取って損はない出来であると思います。
超探偵事件簿レインコード
キーワード:ミステリー/推理/サスペンス/ホラー/ファンタジー/豪華声優おすすめ度:S
雨が降り続ける街・カナイ区を舞台として、特殊な探偵能力をもつ超探偵たちが、巻き起こる事件や街そのものの謎を解き明かしていくミステリーADV。
脚本を含め、ダンガンロンパチームが再集結して作られた作品だけあり、雰囲気やゲームの流れはダンガンロンパそのもの。ファンとしては待望の1本です。
とはいえ、正直にいえば事件の完成度、謎解きのクオリティ、ゲームシステムはいずれも少々パワーダウンしている印象。期待値が高すぎたということもありますが、ロード時間の長さや冗長な演出なども気になりました。もっともそれは超名作・ダンガンロンパ(特に2や3)と比べての話。シリーズ化も視野に入れていそうなので、今後の展開にさらに期待を込めたいと思います。そして、この時代に本気のミステリーADVを作ってくれること自体に、全力の敬意と感謝を表したいです。
Deep One
キーワード:バトル/ファンタジー/厨二/伝奇/和風/魔法/恋愛おすすめ度:S+
名家の生まれである主人公とその妹ヒロインが、家督争いに端を発する激しい戦いに巻き込まれていく本格ファンタジーバトルADV。
硬派な地の文による哲学的な描写と、その厨二的な設定・空気感・ネーミングはまさしくFateシリーズのそれを彷彿とさせ、作者が同じと言われれば信じてしまうレベル。一方で、フォロワータイトルと一言で片づけてしまうことのできない本格的な作品でもあります。この手の作品としては珍しい純和風の世界観や、気合の入ったバトルシーンの目まぐるしい演出など、本作ならではの要素も十分に感じます。
どうしても表現の冗長さは人を選ぶ部分はあり、読んでいて疲れる作品ではありますが、先が気になる展開が続くので、リーダビリティが低いとは思いませんでした。熱いバトルものとしてはトップクラスの出来でしょう。なお、本作は全体を通して1ルートという印象。未完結の作品であり、実際に続編・領界侵犯のプロローグが収録されています。
シオリノコトハ -DarkReflections-
キーワード:サスペンス/ホラー/脱出/クローズドサークル/恋愛/VTuverおすすめ度:S
※ダウンロード専売のため、リンクはありません。
一風変わった不思議な図書館に閉じ込められた主人公たちが、閉鎖空間で発生する事件に巻き込まれていくサスペンスホラーADV。ダウンロード専売ということで低価格ですが、ストーリーはなかなかの牽引力を誇り、非常に楽しめました。値段相応のチープさは多少あれど、伏線や謎はしっかりと回収されますし、短編としてはボリュームも十分。一方、フルボイスなのは嬉しいところではあるのですが、声優をVTuberが務めているため、演技面については正直違和感を覚える部分もありました。
シロナガス島への帰還
キーワード:ミステリー/サスペンス/ホラー/脱出/クローズドサークル/オカルト/謎解き/SFおすすめ度:S
冒頭から漂う不気味な空気と、「誰が味方で誰が敵か分からない」というヒリヒリした緊張感が魅力の1本。想像以上のえぐさとホラー要素によって、ぐいぐい読まされてしまう作品ですが、そういった描写が苦手な方は注意が必要です。
ボリュームは約10時間ほどとコンパクトですが、豪華声優によるフルボイスなど、安価なダウンロード専売タイトルとしては破格ともいえるコスパを誇ります。
フローラル・フローラブ
キーワード:学園/恋愛/陰謀/日常/特殊能力おすすめ度:S
人の善意や悪意を「羽の色」として読み取れる主人公が、ヒロインたちとの交流の中で、その能力や出自の秘密に迫っていく物語。留学にやってきた王女や教会のシスター、資産家の娘など、特徴的な立場にあるキャラクターたちと、その周囲を取り巻く人物たちの思惑が複雑に絡んでくる複雑な状況設定の作品となっており、全体的にやや難解。一方で感情描写などは丁寧でわかりやすい。良作といって差し支えないと思います。
探しものは、夏ですか。
キーワード:タイムトラベル/SF/恋愛/田舎/短編おすすめ度:A+
※ダウンロード専売のため、リンクはありません。
地方の田舎を舞台とするケムコ製のタイムトラベル系ADV。夏休みに帰省した主人公は、気が強くも憎めないどこか不思議な少女と出会い、短い時間を共に過ごしていくことになります。そんな中で、いくつかの謎と直面、物語は予想外の方向に進んでいきます。
4時間ほどの短編ではありますが、複雑な展開と夏特有の爽やかさやほろ苦さのような空気感が味わえる作品となっています。
アオナツライン
キーワード:学園/恋愛/青春/日常/友情/ほろ苦さおすすめ度:S+
仲良し3人組が新たな仲間とともに、充実した夏休みに向かって奔走する青春ADV。友情と恋愛の狭間で揺れ動く感情の機微が細やかに描写され、雰囲気ゲーとしての魅力も抜群。洗練されたキャラクターデザインやイベントスチルにより、リアリティのある美しい世界観が際立っています。ヒロインたちのかわいさも一級品ですが、過剰演出が目立つこの手の恋愛ものとは一線を画す作りで、大変好感をもてます。
RE:D Cherish! (レッドチェリッシュ)
キーワード:経営/近未来SF/アクション/バトル/恋愛/ファンタジーおすすめ度:S+
無法の国・エリューテリアを舞台に、剣術の猛者である主人公がヒロインたちとともにダイナーレストランを経営する風変わりな設定の作品。
人のサイボーグ化が進む近未来の世界観という斬新さに加え、あまりに個性的な対立組織や強敵たちが次々現れ、従業員総出のド派手アクションも満載という尖りっぷり。しかしダイナー経営の様子も含め、それらが見事に融合し、調理されているのが本作の凄みといえます。クールな主人公の静と動の大活躍が爽快な隠れた傑作!
AMBITIOUS MISSION(アンビシャスミッション)
キーワード:怪盗/学園/恋愛/陰謀/忍者おすすめ度:S
ある目的のため、怪盗として宝石を盗み出していく主人公たち・怪盗部の活躍を描く物語。
その過程で、北海道の街に根差す“時間泥棒”という名の陰謀と立ち向かっていくことになります。
怪盗というテーマを様々な場面でことごとく印象付ける手腕はお見事で、テーマ性の高さは高評価。一方で、個人的には非現実的な演出や展開が目立つ部分が気になり、やや感情移入の難しい場面がありました。とはいえ、作品の大きな謎の種明かしには驚かされましたし、こういった特殊な設定は大歓迎です。
妄想凶ザナトリウム
キーワード:SF/サスペンス/病院/恋愛/ホラー/短編おすすめ度:B+
※ダウンロード専売のため、リンクはありません。
妄想や幻覚症状を引き起こすウィルス"スピリア"が流行する世界で、このウイルスに感染してしまった主人公が隔離病院へ入院するところから物語は始まります。
約1~2時間ほどの短編ではありますが、その結末はなかなか衝撃的。他のゲームの合間にサクッとプレイできる作品なので、設定が気に入ればプレイされてみるといいかもしれません。
友だちから恋びとへ
キーワード:恋愛/ゲーム会社/日常/短編おすすめ度:A
※ダウンロード専売のため、リンクはありません。
のざらしソフトなるゲーム会社に勤める主人公が、婚活パーティーで出会った二人のヒロインと出会い、互いに惹かれ合っていく恋愛ADV。5時間ほどでクリアできる短編です。
コテコテではありつつも、ヒロインたちのタイプが全く異なるので、2通りの王道的な恋愛展開を楽しめます。癒しを求めたい気分のときに気軽にプレイするのがよさそうです。
カオスヘッド / カオスチャイルド
おすすめ度:S+
科学ADVシリーズの第1作、第4作にあたる作品群。
シュタインズ・ゲートやロボティクス・ノーツとは全く異なるホラー性がかなり強い作風で、遠慮のないグロ描写が多数含まれるため、苦手な方は注意が必要です。
物語としては、2作品とも渋谷を舞台とした連続殺人事件を描いており、ミステリーチックな展開もありつつ、シリーズ独特のSF要素やうごめく陰謀に対峙するサスペンス要素もあり、全体として非常に引き込まれる内容です。とりわけカオスチャイルドは恐怖の演出が上手く、驚かされる展開も多く、名作だといえるでしょう。カオスヘッドとの設定上のつながりはありますが、概ね物語としては独立しているため、カオスチャイルドからプレイすることも可能です。
今後追加予定の作品一覧(一部)
・廃遊園地のメメントメモリア・MUSICUS!
・アルタイル号の殺人
・GINKA
・冤罪執行遊戯 ユルキル