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今日ご紹介するのは宝島社の”このミステリーがすごい!大賞"で隠し玉受賞した作品、「死亡フラグが立ちました!凶器は・・・バナナの皮!?殺人事件」(七尾与史)です。
もうこのタイトルだけでユニークさが伝わっていることと思います。 私も”凶器はバナナの皮”という部分が気になって手に取りました。
結果は正解でしたね。もっとも後述するようにいくつか難点はあるんですが、娯楽小説と割り切ってさらっと読む分にはとても楽しめる作品だと思います。
本作の簡単なあらすじから書いていきますね。
主人公はしがないオカルト雑誌のライターである陣内。陣内は「死神」なる殺し屋について追うことになる。
そのターゲットになってしまうと、24時間以内に偶然の事故で殺されてしまうというのが「死神」のやり方。本当にただの事故に見える死について調査を進めていく。
一方で警察も死神の存在に気が付いて・・・という展開になっています。
<レビュー>
おすすめポイント
・とにかくユニーク
凶器は本当にバナナの皮ですwこれはタイトルにある通り。 タイトルがネタバレしてるじゃん!とはじめは思っていましたが、読んでいくと問題がないことが分かります。これだけでなく本作は最初から最後までとにかく変な物語です。どこかばかげているんですが、でも推理要素はきっちりあります。
・テンポがいい
軽妙な文体です。会話も大した中身のない掛け合いが多いので(褒め言葉です、念のため)、さくっと読むことができます。ミステリーは面倒だという方や、なんか気軽に読めるミステリーはないかなーという方におすすめします。
・複数のプロットが一つに繋がっていく巧妙さ
これは本当にうまいですね。本作は何人かの視点で順に物語が進んでいきますが、それぞれはまるで関係なさそうなんです。しかしラスト直前になるとそれが見事に絡み合い、人物関係の構造が明かされます。伏線の描き方が抜群です。
・キャラの濃さ
キャラ立ちが推理ものにしてはしっかりしています。やくざの親分や天才な友人。へっぽこな刑事。なんというかB級のノリではありますが、それぞれいい味を出しています。
減点ポイント
・最後の一ページ
ネタバレになるのであまり詳しく言えませんが、読んだ方は必ず指摘されるであろうことがあります。それはその終わり方。はっきり言ってこれはないだろ!と思わず言いたくなる終わり方です。もっとも気軽に読んでいた私としては、そこまで感情移入もしていませんでしたので許容範囲でしたけどね。
・ご都合主義的な展開
設定もそうですし、その後の展開もなのですが、ご都合主義全開です。はじめに言った通り少しばかげた物語なのでこれは仕方ないかもしれませんが、本格推理ものとしてみるには厳しいところがあります。硬派なミステリーが好きな方は白けてしまう部分があるかもしれません。
ということで何度も繰り返しになりますが気楽に読む分にはかなり楽しめます。
一方で細かなことを気にしはじめるといろいろと欠点も見えてきてしまう作品でもありますね。ですからミステリー成分強めの娯楽小説として読むといいのではないかと思います。ちょっとした空き時間に暇つぶしとして読むと評価はだいぶ高まるのではないでしょうか。
ちなみにシリーズ化もされています。ちょっとくせになるタイプの作品なので、はまると残りも手を出したくなりますね。(カレーで人類滅亡は続編、死亡フラグが立つ前には短編集です)
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