今回はアニメオリジナル1話完結。
脚本は小曽木豊斗さん。中期に放送された「ベイ・オブ・ザ・リベンジ」などで知られており、最近だと不思議な予知仏像を書かれた方です。
以下ネタバレしていますので、ご注意ください。

またキャンプにやってきたらしいコナンたち。もはや少年探偵団というより少年キャンプ団というレベルで出かけていますねwそれにしてもなんで灰原さんがいないのだ…!(切実)

話としては、幽霊が出る大きな邸宅で雨宿りをさせてもらっている最中、(コナンの機転で未然に防がれましたが)起こる事件。30分という短い時間の中でなかなか濃い人間関係を描いていて、非常によかったと思います。

題材はいわゆる”クローズドサークル”ものに近く、これは登場人物を増やして前後編で放送してほしかったですね~。雰囲気がよかっただけに、駆け足で進んでしまったのがもったいなかった印象です。

いくつか気になったことは、コナンや歩美が終始敬語を使っていたこと。これは非常に違和感がありました。初期のコナンはまだ新一の感覚が抜けていなかったために敬語を使っていましたが、現在は子どもになりきっているからか、原作で敬語を使うことはありません。この辺りは脚本家のミスだと思います。

もう一つは野暮かもしれませんが、扉が勝手に開いたり車椅子が勝手に動いたり、タイミングが良すぎだろうwということと、幽霊を恐れて犯行に及ぶというのは(笑)

とまあ、それはさておき、お手伝いの三郎の妻・ハナはとんでもない人間でした。
自分が屋敷から物を盗んでいることを家主の妻・智恵子に指摘され、嫌がらせに車イスを細工。結果的に死に追いやった上、さらには幽霊に真相をばらされるという謎の恐怖におびえて今度は旦那さんを手にかけようとするとは…。

その意味では家主である太田黒さんも不憫で、やりきれないお話でした。
盗難を見逃してあげようとしたほど心優しい妻を亡くした上に、居候の秀人にも裏切られ、唯一の心の救いだったであろう幽霊もその計画の一環だったと明かされてしまったのですから…。

だからこそ最後にコナンが「温室の扉を今日はまだ閉めないで」と頼んだシーンはジーンと来ましたね。あの灯台の光が大田黒さんの心を少しでも癒してくれることを祈るばかりです。

さて次回は原作「さざ波の魔法使い(前編)」。
赤井・世良・羽田・領域外の妹・有希子が勢ぞろいし、ついに赤井一家の謎が明らかに?なる重要回。楽しみです!

個人的評価:8(満点:10)

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