今回は久しぶりのPSP向け隠れた名作紹介記事になります。

(記事タイトルの”PSVITAでも遊べる! ”はPSストアでのダウンロードによります。PSPのゲームソフトはVITAでは使えませんのでご注意ください。)
前回の記事vol.1はこちらです。 

ちなみにdsの隠れた名作を紹介する記事も現在4本公開中です。合わせてご覧くださいね。


今回紹介するのは、

の二作です。

銃声とダイヤモンド
ソニー・コンピュータエンタテインメント
2009-06-18

まずは銃声とダイヤモンドから。
本作はソニーが自社で発売した「交渉アドベンチャーノベル」です。

本作の簡単な概要は、(以下公式サイトより引用)

 警視庁・交渉準備室、通称「ゼロ課」。現場の最前線に立つ交渉人の使命は、一滴の血も流さず事件を解決すること。それがたとえ、犯人の血であっても…。
プレイヤーは、交渉人・鬼塚となり、事件解決に挑む。
ゼロ課発足後、次々とおこる事件には意外な共通点があった!犯人との交渉はリアルタイムで進行!
交渉を一つ一つ成功させる事が、この物語に潜む謎をとくカギとなる。タイトルに込められた意味とは!?

(以上引用終わり)

という感じ。 

現実世界でもよく立てこもり事件などで、犯人と話をする「交渉人」のことが話題になったりしますが、本作はまさにそれを題材にしたクライム・サスペンスADVとなっています。

<おすすめポイント>

レアな題材をフル活用した”ストーリー”と”システム”

事件を捜査するゲームというのは数多くあれど、犯人との交渉を主軸に持ってきたゲームというのはそう多くありません。
シナリオには「かまいたちの夜」や「街」などで知られる麻野一哉さんが参加されています。
一見関係ない様々なエピソードがだんだんとラストに向けて繋がっていく構成は見事ですし、二転三転するのにメリハリもきっちりある、それでいてプレーヤーをガンガン引き込んでくれる牽引力には舌を巻くこと間違いなしです。

一方でシステムについてですが、交渉がしっかりゲームに落とし込まれているのがまたお見事。
リアルタイムの交渉はかなりの緊張感がありますし、犯人から情報を引き出すのか、それとも怒らせないように慎重に対応するかなど、しっかり頭を使って考えていると本当に自分が交渉人になったような気がするから不思議です。

ハードボイルドな世界観

個性的なグラフィックデザインと、雰囲気に非常にマッチした音楽は本作を大きく盛り上げてくれます。全体的にいい意味で渋さがありました。


交渉の難易度がやや高い、交渉パートをスキップできないなど、快適性で若干気になるところがありますが、それを吹き飛ばしてくれる完成度の快作です。刑事ドラマやサスペンスが好きな方、小説を読むのが好きな方、渋い世界観に惹かれる方はぜひプレイしてみてはいかがでしょうか。

那由多の軌跡(通常版)
日本ファルコム
2012-07-26

「軌跡」とついていますが、中身は全くといっていいほど軌跡シリーズとは関係がない本作。(キャラデザインくらいでしょうかw)むしろ同社の「イース」シリーズに近い作品です。
そんなわけでこれまでなかなか取り上げる機会がありませんでしたので、今回紹介することにしました。

世界観、物語の舞台をまず簡単に。
 (以下公式サイト引用)

残され島
広大な海に無数の島々が連なる多島海《シエンシア海》―。
そのシエンシア海のほぼ中央にある平和な小島は人々から「残され島」と呼ばれている。
この島の近海では、なぜか空から流れ星や遺跡が降ってくるという奇妙な現象が発生しており、「残され島」は長年の現象の結果、遺跡が積み重なってできたものだと考えられている。
尚、流れ星が落ちた後に落下地点付近で『星の欠片』と呼ばれる不思議な鉱石が見つかることがある。
ロストヘブン
「星の欠片」の中に見える、とされる美しくも幻想的な光景の世界。
ダイナミックな自然情景や見たこともない美しい動植物、どこまでも続く緑の大地など、この世のものとは思えない世界が広がっており、人々は憧れをこめてその幻の世界のことを『ロストヘブン』と名付けた。

(以上引用終わり)

本作の流れは天体観測を趣味にしている主人公、ナユタ・ハーシェルを操作して、ダンジョンを探索。最深部のボスを撃破。ストーリーが進行。新たなダンジョンが登場、といった感じ。いわゆるステージクリア型の作品となっていて、この時点で軌跡シリーズとは方向性が違います。非常にサクサク進む、軽めのアクションRPGと考えていただければいいかと思います。

<おすすめポイント>

快適な戦闘アクションと凝ったステージ
 
ジャンプ、剣技、四季魔法(アーツ)。特殊なアクションであるギアクラフト。
これらを駆使して敵を倒したりステージを探索したりするのがなかなか爽快です。ボス戦もいいスパイスになっていて〇。
動きが軽快ですし、操作もシンプルなので、テンポよく進めることができます。

また難易度を三段階から選べたり、ステージの季節によって通れる場所やイベントが変わったりするなど、システム面は丁寧に作られていることが伝わってくる内容でした。
それに加え、宝石などのコレクトアイテムが多数隠されているため、ステージを探索する動機づけもしっかり用意されていて好感が持てます。 

ストーリーARPGというだけある設定の深さ

アクションRPGというと大抵ストーリーは二の次になりがちですが、本作はジャンルをストーリーARPGと表記しています。
実際のところ軌跡シリーズほどの深みはありませんが、無難ながらもきれいにまとまった王道なストーリーが展開されています。


「軌跡」とつけてしまったことで、ファンからの評価が下がってしまった本作。しかしその中身は良作のアクションRPGで、サクサク手軽に楽しむのに向いた内容になっています。
アクションが苦手な方でも普通に遊べるようになっていますので、興味のある方はぜひ手に取ってみてくださいね。

サガ スカーレット グレイス - PS Vita
スクウェア・エニックス
2016-12-15
 

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