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小説のおすすめ第一弾としてご紹介するのは「体育館の殺人」(青崎有吾・2015年・東京創元社)です!
タイトルから分かる通り、推理もの。体育館で起きた密室での殺人事件を解き明かしていくお話です。推理ものは頭を使いそうで面倒・・・という方もぜひ下を読んでみてください。
<レビュー>
おすすめポイント
・キャラクターが濃い!
主人公はかっこよくて爽やかで・・・普通の推理小説に出てくる探偵ってすごく美化されているものなんですが。
この作品の主人公・裏染天馬はとにかく違う

主人公はアニオタでやる気が皆無のダメ人間。(ここまではまるで私のよう・・・)
もちろん探偵役なので頭脳明晰なのですが(うらやましい)、高校生にしてとにかく態度が悪いんです。警部をぎゃふんと言わせたり、警部をぎゃふんと言わせたり、友人をぎゃふんと言わせたり。
ですがそんな主人公が憎めない。不思議ですがとてもすっきりするんですね。台詞回しが上手なのだと思います。
また主人公以外のキャラクターもすごく立っていて、ミステリーでありがちな”キャラを覚えるのが面倒”ということがあまりありません。
・緻密で巧妙な論理展開
ネタバレを避けるため細かくは言えませんがとにかくすごい!の一言です。
現場から見つかった一本の傘。そこからこれでもかというくらいに犯人が絞り込まれ、犯行の流れが明らかになっていく。正直言ってページをめくる手が止まらなくなること間違いなしです

・シリーズ化されている
裏染天馬を主人公にした作品は本作以外にも「水族館の殺人」「図書館の殺人」(こちらはまだ文庫化されてはいませんが)があります。
事件そのものだけではなく、キャラクター小説としてシリーズを追いかける楽しみがあると言えますね。
ミステリー・謎解きが好きな方はぜひ手に取ってみてください。とても分かりやすい文体で丁寧に書かれた作品なので推理もの初心者の方の入門作品としてもおすすめですよ!