2017年版の家庭用ゲームメーカーのイメージ、今回はその中小メーカー編の後編です。今年のこの企画はこれがラストとなります。(来年の同時期に2018年版を公開できれば、と思っています。)

(パブリッシャーのみ。またその中でもすべてのメーカーを取り上げているわけではありません。それと辛口の部分がある場合もあります。ご了承ください。)

今回取り上げるのは、

D3パブリッシャー/日本一ソフトウェア/日本コロムビア/日本ファルコム/フリュー/フロムソフトウェア/マーベラス/レベルファイブ/MAGES.(5pb.)

の9社。

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D3パブリッシャー

地球防衛軍やシンプルシリーズなど、独特のノリの作品に定評があるメーカー。全体的に"バカゲー"を得意としており、その試みはこのご時世ではむしろどこか新鮮さを感じさせます。

小粒で安価な作品を多数だしていた時と比べ、今は限られた作品をじっくりと製作している印象で、バラエティ色が薄れてきているように見えるのは少し気になるところ。

日本一ソフトウェア

ディスガイアの人気が世界的に広まっているのがポイントですが、相変わらず続々と新規タイトルをリリースし続けている稀有なメーカー。

驚きだったのはニンテンドースイッチへの注力を発表していることで、従来の同社の動きとは一味違っているのが印象的です。
規模が小さめであるにも関わらず、新たなハード、新たなソフトで挑戦をしていく姿勢はとても共感できますし、応援したいメーカーです。

日本コロムビア

3dsで子ども向けタイトルを多数発売してきた会社で、ビジネス的にもすみっこぐらしなどをはじめとして一定の成果を上げていることで知られています。

ただ3dsの市場が急速に衰えてきた中、後釜となるハード・市場を見つけられるかが鍵となりそうです。現状ではスイッチがそのポジションとしては近いとは思いますが、まずは今月の新作「すみっこぐらし」がどの程度の売れ行きとなるか、注目です。

日本ファルコム

イースシリーズ・軌跡シリーズを手掛けるRPGメーカー。私は特に軌跡シリーズの大ファンなので、ファルコム自体ももちろん全力で応援しています。

主力タイトルのほとんどをPS4ハードに一本化しており、コアファンを抱える会社としては非常に堅実で安定的な経営方針を打ち出しています。
 
開発スピードは早い方だと思いますが、いかんせん規模が小さいため、新作はほぼ一年に一本なのが寂しいところ。軌跡とはまた違う舞台で、ちょっと硬派な連作RPGなどもいつか見てみたいと思っています。

フリュー

フリューはここ数年、子ども向けタイトルと新規のオリジナルタイトルの二軸展開を特徴としています。
個人的な興味はやはりオリジナルタイトルで、アライアンス・アライブやカリギュラ、アンチェイン・ブレイズシリーズなど、一定の評価を得る作品も増えてきています。

問題は毎年ゲーム部門で規模に見合わないほど大きな赤字を出していることが挙げられ、これは心配な要素のひとつです。挑戦的な良作が出てくるようになっているだけに、家庭用ゲームでも安定した成功を収められるとよいのですが。焦点となるのは、「軸となるIPを数本獲得できるかどうか」ということでしょう。まずはPS4のカリギュラ完全版が化けてほしい。

フロムソフトウェア

ダークソウルシリーズ、ブラッドボーンなどで近年さらに評価が高まっているフロム・ソフトウェア。
非常にコアなファンを抱えており、先にあげた作品やアーマード・コアなどの新作を待ち望む声も大きいのですが、今年はあまり目立った動きもなく、やきもきしている方も多いと思います。

大型作品を手掛けるだけに仕方ない部分もあると思いますが、情報開示のタイミングなども含め、会社としての動きがもう少し見えるようになるといいですね。

マーベラス

マーベラスは安定的に家庭用ゲーム供給をしている印象で、私は好きなメーカーです。

最近は主に”HONEY∞PARADE GAMESブランド”のタイトル(カグラシリーズなど)が目立っていますが、個人的には同社のファンタジー作品を特に好んでいて、そうした方向性のソフトの多くがスマホ向け中心で展開されていることは残念に思っています。

ルーンファクトリー、アークライズファンタジア、ルミナスアークといった人気IPの新作、またはそれに準ずるファンタジー調の新規IPなどをゲーム専用機で遊びたいですね。

レベルファイブ
 
妖怪ウォッチの大フィーバーが一段落した今年は、新たなメディアミックスであるスナックワールドを開始、一方でレイトンやイナズマイレブン、二の国といった以前の人気IPを復活させるなど、レベルファイブとしては久し振りに賑やかさを感じさせる年になりました。

IPの創造には長けている反面、その長期的な育成は苦手としている印象がありますが、次のメディアミックスプロジェクト・メガトン級ムサシはどうなるか、注目しています。

ちなみにこの会社は発表されたきり音沙汰がない…というケースも目立つので、その点はユーザーとしては気を付けてほしいところです。

MAGES.(5pb.)

科学アドベンチャーをはじめとして、テキストADVを多数手掛けるメーカー。
私は科学アドベンチャーシリーズが大好きで、また志倉さんの作詞・作曲も気に入っているので、これからもどんどん新作を出していってほしいと思っています。

またアノニマス・コードやシュタインズゲート・エリートなどを、同社が従来消極的だった任天堂ハードにも対応させることは意外に思いましたが、私はこの流れを非常に歓迎しています。
他社のADVとは一風異なる、とても一筋縄ではいかないような作品をこれからも待っています。


以上になります。
ゲーム業界はこの1年で勢力図がまた大きく変化しました。波が大きいのが家庭用ゲーム各社の特徴ですし、来年の今頃はどうなっているか、今からとても楽しみです。

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